認可保育園と認可外保育園の違いとは?どちらを利用するべき?

結論から言えば私は両方の園をうまく利用するのが正解だと思います。

認可保育園、認可外保育園はそれぞれにメリット・デメリットがあり、また利用者の環境や収入状況等によっても見方が変わってきます。

例えば年収の高い人は認可外保育園の方が保育料が安くなる可能性があります。

そのため自分の状況にあった保育園の選び方をする必要があります。

認可保育園と認可外保育園の違いとは

  • 認可保育園とは
  • 認可外保育園とは
  • 認可保育園のメリット・デメリット
  • 認可外保育園のメリット・デメリット
  • どちらを利用すればいい?

認可保育園とは、児童福祉法で定められた基準をすべて満たす保育園施設のことです。

この基準について主なものとして、保育士の人数、設備の面積、保育料 があります。

保育士の人数については以下の表のイメージです。

年齢保育士の人数子供の人数
0歳児13
1歳児16
2歳児16
3歳児120
4歳児130
5歳児130

面積について、0~1歳児を入所させる保育所は、1.65㎡/人以上の乳児室または3.3㎡/人以上のほふく室 等が必要となります。

保育料について、利用者の世帯住民税額によって変わってきます。各自治体によって、この住民税額に応じた保育料は変わってくるので、各自治体のホームページを確認してみましょう。(ちなみに保育料は都会地の方が低く、田舎の方が高くなる傾向にあります。)

認可外保育園とは

認可外保育園は、上記のような基準に1つでも当てはまらない場合になる保育園です。

では保育環境が劣悪なのかといえばそうではありません。

例えば国が定めた「認可外保育施設指導監督基準」をすべて満たしている施設に対しては知事がその旨を証明する「証明書」を交付しています。

この基準について例えば保育士の人数はこのように定められています。

資格要件なし(ただし、保育従事者の概ね3分の1(保育従事者が2人の施設あっては1人)以上が保育士又は看護師(准看護師含む)の資格を有すること)

つまり保育士免許をもっている人が認可保育園の約1/3以上いればいいわけです。保育士が不足していると言われている中、基準が緩和されている認可保育園が増えているのも頷けますね。

このように、厳格な保育園の基準は満たしていないけど、国が作成した緩和基準を満たしている認可外保育園というのもあることになります。

そして保育料については保育園が独自に設定することができます。(ちなみにこちらの保育料は都会地の方が高く、田舎の方が低くなる傾向にあります。)

認可保育園、認可外保育園のメリット・デメリット

利用者目線で考えるとこうなります。

認可保育園認可外保育園
①入園できる時期・方法自治体の決めたタイミング、抽選。いつでも、先着順。
②入園条件保育の必要性がある。保育の必要性は問われない。
③保育料年収が高いと高い。低いと低い。園によって異なる

認可保育園は、まず入園できる時期について、抽選を受ける必要があるのでタイミングが決まっています。

抽選というのは、例えば両親の勤務時間、他に子供がいるか、祖父母と同居しており育児協力が得られるか、育児休業中か等によって自治体の判断で点数が決められ、この点数によって優先度の高い方から入園できます。

次に入園条件について、保育の必要性が認められる必要があります。必要性の優先度は上記の通りですが、簡単に言えば共働きや病気等、育児のできない環境であることを証明する必要があります。

そして保育料について、世帯住民税額によって変わるので、概ね年収と比例します。

認可外保育園は、募集がかかっていればいつでも申し込みをすることができます。就活をしてせっかく就職したのに、抽選結果を待たなければ働き始められない。なんてことがありません。

また入園条件について、保育の必要性が不要です。つまり無職の方でも、就活中の方でも、だれでも預けられることになります。

最後に保育料について、園によって異なりますが、年収が高いからといって必ずしも高くなるわけではありません。

例えば都会地である東京都港区は住民税額が150,000円(年収およそ500万円)の場合、0~2歳児の保育料は月々16,900円です。

地方都市である北海道札幌市は同じ住民税額の場合、0~2歳児の保育料は月々39,600円です。

認可外保育園の相場は、30,000~50,000円と言われています。この時点で、札幌市以上に過疎地域ならば認可外保育園の方が保育料が安く済む可能性があるでしょう。

さらに保育園に入れる場合、多くの家庭で共働きであると思われます。2年目以降は配偶者の収入による住民税負担が増加し、世帯住民税額が1.5倍程度になる家庭もあるでしょう。

そうなればむしろ、認可外保育園の方が保育料が安くなる逆転現象が起きる可能性すらあります。

どちらを利用するべき?

どちらを利用するべきかは利用者の環境によりますが、一般的な回答として考えると

①一定の収入がある転勤族で、地方で子育てすることとなった場合

②そもそもの年収が高い

③就活中である、または就職が決まった場合にすぐにでも働き始めたい。

このような場合には認可外保育園への入園を検討してもいいかもしれません。

この記事では主に認可保育園と認可外保育園の違いについて説明しました。

筆者も調べるまでは認可外保育園について「基準を満たしていないちょっと危ない保育園」なんてイメージを持っていましたが、今は「現代の保育環境に合わせた、自由度の高い保育園」というイメージに変わりました。

保育園を選ばれるのはすごく悩みます。少しでも参考になれば幸いです。

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